動脈硬化は、血管内皮細胞の機能障害が出発点だと言われています。LOX-1は血管内皮細胞に存在する変性LDLのレセプターです。LOX-1と変性LDLが結合すると血管内皮細胞に慢性的な炎症状態が生じ、これが動脈硬化の原因であることが分かりました。 LOX-indexx®は、血液中の変性LDLと血中に放出されるsLOX-1(soluble LOX-1)から測定し算出する指標で、血管壁の硬化状況・硬化リスクを把握することが可能です。
soluble LOX-1の略称。血管内皮から切り離された可溶化LOX-1である。血管内皮に障害が起こるとLOX-1産生が促進される。その一部が、血管内皮から切り離され、血液中に放出される。
LOX-1 ligand containing ApoBの略称。LOX-1と結合する変性LDLの総称である。測定系にLOX-1を用いることにより、生体内での状態を正確に把握することが可能である。
先に述べたように、LOX-index®は動脈硬化の初期段階を反映しています。その為、今までの血液検査や画像健診で捉えきれなかった血管の状態を知ることが可能になりました。動脈硬化に起因する疾患は、発症までこれといった症状が出ない事が予防及び治療を遅らせる原因となっていましたが、LOX-index®は、動脈硬化の状態を数値化する事で、予防への意識付け、発症リスクの予測という点で、予防医療の進展に有効であると考えられます。
動脈硬化のリスクマーカーとして、これまでLDLコレステロールが一般的でしたが、心疾患と相関性がある事は知られているものの、脳血管障害との相関性は得られていませんでした。また、心疾患患者の約3割はLDLコレステロールが基準値以下で発症しているとの報告もあり、リスクマーカーとしては十分とは言えません。LOX-indexRはまさにその部分を補うことができます。
検査は、ご予約の上、採血にお越しください。(食事制限はありません)結果は、2~3週間後となります。
<注意点>
妊娠中は検査をお受けできません。(数値が高く出ることがあります)風邪、慢性関節リウマチの方は、数値が高く出ることがあります。
保険適用外となります。